2014年12月12日金曜日

Maker Faire 2014に出展してきました(準備編)


こんばんは、yasuです。
今年も去年と同じく、アカデミックでハイコンシャスになりつつある「MakerFaireTokyo」、そしてその対局をいく超絶不謹慎アングライベントである「アリエナイ理科イベント」に出てきました。
今回はそれらのレポートです。

Maker Faire Tokyo 2014 @東京ビックサイト

2008年に開催されたMake: Tokyo Meeting 01、当時は規模も小さく会場は学校のグラウンドと体育館でした。その時はいつしかこのイベントもビックサイト開催になって壁Makerという概念も生まれてくるのかな…と思っていましたが、6年の歳月を経て現実のものになってしまいました。

というわけで色々と感慨深い今回のMaker Faire。
当然出展作品には去年以上の気合を入れて望みました。
やはりイベントという明確な締め切りが存在すると、人間というものはその前数ヶ月は凄まじいPerformanceを発揮するということが今年も明らかになりました…
アリエネー速度で装置ができ、体重が減っていく日々でした。

イベントに向けて死ぬ気で作り続けたマシンについては以下の特設サイトを御覧ください。

では次は当日のレポートです。

11/22(前日)

今回は余裕をもって前々日に現地入りして、前日搬入からの参加でした。
トラブルで屋内出展のみに割り当てられていたというもの有り、そのへんの調整も行います。


ビックサイトに到着。今まで冬コミと博麗神社例大祭でしか来たことのないビックサイト、こうも人が居ないビックサイトは極めて新鮮でした。


自分のブースに到着、予め発送していた荷物がバッチリ届いておりました。この手前の木箱は今回のイベントのために新造したものであり、かなりのこだわりがあります。



モデルとしては自衛隊の火器輸送木箱を模しており、シンプルな構造ですが強度はバッチリです。

毎度のこと搬入する装置がやたらと多く、輸送費だけでも往復2万円以上かかる現状、どうにかキャノン本体だけでも一箇所にまとめようと、Φ60級のキャノンが6機ほどゆとりをもって輸送できるように設計されてあります。
また佐川急便の配送料が急変する直前の160サイズギリギリにおさめてあるため、1600円ぐらいの輸送費に収まっています。


また当日は台車としても活用できるようにかなりゴツイキャスターユニットを取り付けられます。
ボルト一本で本体からは着脱可能で、輸送時には取り外すことで先の160サイズの範疇に収める事ができます。



この金属製の取手とパチン錠がカッコいい。



発送時には詰められるだけ詰め込みました。これだけ詰め込んでも壊れることもなく、無事に会場へ到着したわけです。さて、木箱についてはこのへんにしておきましょう…



前日準備の段階ではこれといって準備することもなく、ダイソーで買った原理説明用ホワイトボードを設置し、屋外実演スペースの確認に留まりました。



帰り際に観たビックサイトのプロジェクションマッピングは、正直トラウマになりそうな感じで怖かったです。

とりあえず、今回はここまでです。

次は当日編をまとめようと思いますー
それではーーー




2014年11月18日火曜日

Maker Fair 2014出展

こんばんは、yasuです。
本来なら前回の続きでMk.16の機構について書くべきなのですが、今回はMaker Faireの告知とさせていただきます。


さて、今年度もUZMLabはMaker Faire Tokyoに出展します。

今回の目玉は何と言っても現在誠意製作中の超連射キャノンこと
ExhaustCannon Mk.16


そして大容量超高速排気をもって過去最強を目指す
Exhaust Cannon Mk.18

更に昨年出展時から大幅な改良を加えた
Exhaust Cannon Mk.11.6

ちゃっかり未発表機種の動画をアップしていますが、それらに関してはまたのちほど…
あとオマケで以前のア理科イベントで公開したMk.7 Type M Ver.2や、Mk.17、Mk.12など、小型機種も持っていくつもりです。

正直今回の会場はビックサイトということで、あの爆音は果たして大丈夫なのか…?と心配しているのですが、ストップがかかったらそれは完璧に動作した証ということにしておきましょう。
(内心ビックサイトのでっかいコンクリート壁に向けて撃った時の反響音にかなり期待しています。)

加えて告知用サイトとして別にオサレバージョンも作ってあるので、そちらも御覧ください。

UZMLab_Event_Maker Faire 2014

最近はMFTに向けて全力で加工+大学の研究で死ぬほど忙しい状態になっておりまして、ブログの更新が停止していました。

今後は以前のようなボリューム大きめな記事よりも、進捗報告のような物を充実させていこうと考えています。

それでは11月23,24日にビックサイトでお会いしましょう。

2014年8月26日火曜日

エグゾーストキャノンMk.16 #1 ARREV動作原理

お久しぶりです、yasuです。

前回のMk.14から4ヶ月ほど空いてしまいましたね…

この4ヶ月であったことというと、ここで書くこととしてはアリエナイ理科イベント(大阪)に行ってきたことでしょうか。
それについては気が向いたら記事を起こそうと思います。


さて、工作の方はと言いますと、ついに新型機であるMk.16の製作に着手します。
今日から本格的な製作がスタートするので、久々に製作記ということで更新していこうと思います。
今日は初回ということで原理的な部分について軽く書こうと思います。

動作原理

以前のMk.14で着想した側面排気機構ですが、あれをさらに改良し、セミオートマチックに対応させたのがMk.16の基礎となる機構です。以下にその概念図を示します。

ARREVAutomatic Recovery Radial Exhaust Valve

日本語にすると「自動復帰ラジアル排気バルブ:ARREV」と言ったところでしょうか。
左図に示すように前回のMk.14の構造とやや似ています。

特徴としては、一つのバルブを制御するだけのセミオートマチック動作と、軽量ピストンによる極めて高速での排気が挙げられます。

Mk.14のバルブと同様に、ARREVをエグゾーストキャノンの一段目に採用することにより、従来はエアカプラをリリースしたり、AEVを用いたりしていた排気操作を極めて高速化することが可能です。

次に左図を解説していきます。

1.ピストン前進
コンプレッサに接続されるポートは左右2つ有り、右はタンクへエアーを供給するメインのポート、左はピストンを前進させるためのポートでスピコンで流量を絞ってあります。
バルブを閉じた状態ではこの左のポートよりエアーが流入することでピストンに右向きの駆動力が発生します。
右のポートはOリングでシールされたままです。

2.吸気
ピストンが右へ前進し停止した地点で左のポートがピストン内部に設けられた流路と接続され、内部の流路を通ってタンク側へ流入していきます。
同時にタンクと大気はシーリングされた状態になります。

3.排気トリガ
排気のトリガとしてバルブを開きます。バルブを開くことでピストン左部空間の圧力が下がり、ピストンには左向きの駆動力が発生します。
ここで、コンプレッサからの流入流量がバルブからの排気流量と比較して大きいと、ピストン左部空間の圧を下げる妨げとなってしまいます。そのため1.で述べたように、左のポートをスピコン等で絞ることで最適な流量に設定する必要があります。

4.排気
ピストンは左向きの駆動力により左端へ急速に駆動されます。移動しきった所でタンク内のエアーは排気ポートより大気へ急速に排気されます。
移動の際、コンプレッサのポートが閉じられた後、タンクのエアーが開放されるというのもメリットです。


以上がARREVの動作原理です。冒頭でも述べたとおり、内部のピストンはポリアセタール樹脂等を用いて製作することでかなりの軽量化が可能です。AEVはなかなかの排気速度を有する機構でしたがデメリットとしてピストンユニットとして一体化されているため重量がかなりあるというものが有りました。今回はそれをはるかに上回る速度での排気が可能と思われます。

あとあと分かったことですが、高速空気力学の研究で用いられている無隔膜衝撃波管にも2段式のものが有り、その1段目の構造が今回のARREVとよく似ていました。


この機構の動作実証も兼ねてMk.16の設計を進めていきます。
とはいえすでに製作はスタートしているのでそれはまた次の記事で紹介します…

それでは。


2014年4月4日金曜日

エグゾーストキャノンMk.14完成

皆さんこんばんは、yasuです。
お久しぶりです。

前回はMk.13に関しての記事でしたが、今回は早くもMk.14です。


構想と概念


さて、今まで6年ほどエグゾーストキャノンを作り続けてきましたが、Mk.13の次を作るにあたり、いろいろ考えました。

旋盤が活用できるになってからというもの、製作するキャノンの機構は単管式がメインとなり、ずっとΦ50かΦ60の鋼管を利用したキャノンを製作してきました。
それらの構造をいかに洗練させるかということに執着して様々な改良を施してきました。

しかし、そもそも単管式はあくまで従来の二重筒式の工作難易度を下げるために考案した機構であり、威力を追求した際に大きなデメリットが有ります。
それはピストン重量の増大による瞬発力の低下です。
(詳しくはWebサイトの方に記載してありますのでそちらを参考に)

真に威力を追い求めたキャノンの機構は当然ピストンが軽量な二重筒式であるべきであり、その特性上従来のΦ60鋼管以上に大径のパイプが必要になります。
(内部容量を稼ぐため。詳しくはWebサイトの方の二重筒式を参照)
そうした時、メインピストンはより大径の方がより大きな力を受け高速排気が可能になるだろうと考え、その結果以下の様な機構を新たに考案しました。
細かいのでクリックして拡大してご覧ください。


タンクを構成する筒はΦ100mm程度の大径のパイプを想定しています。
このパイプに合わせたピストンとなると、ピストン後部の空間の体積もばかになりません。
従来ではエアカプラをリリースしたり、AEV等のバルブを用いてこの空間の排気を行っていました。しかしエアカプラでは排気が遅すぎ、そしてAEVではメインピストンを延長する必要があり重量が二倍程度に、また排気の流路を確保する上で、排気しなければならない体積が更に増加してしまうというデメリットがあります。

メインピストン後部の体積を極力小さく、かつその部分の圧縮空気を極力早く排気する。
以上の二点を達成するバルブが大径のエグゾーストキャノンには求められます。
そしてその要件を満たすバルブこそ上図に示した機構なのです。

図から分かる通り、二段式エグゾーストキャノンとも呼べる構造となっており、小型のピストンが後退することにより、メインピストン後部の空間の圧縮空気をパイプのラジアル方向に排出します。

イメージとしては従来のAEVを2つ(メインピストンとAEVピストン(外部に露出したピストン部分))に分離したものと考えても良いです。
一段目、二段目とピストンの役割を分離することで、それぞれを軽量化でき、AEVよりさらなる瞬発力の向上が得られるというわけです。


設計と制作

冒頭ではΦ100を想定と書きましたが、今回考案した機構が動作するかどうか確証が持てなかったため、Φ60で小型版を試作し、機構の実証試験を行うことにしました。

3DCADでモデルにするとこんな感じになりました。


一つの部品に対して計36箇所の穴空け加工が必要という…
非常に面倒ですが気合で加工していきます。
 材料のA2017のΦ60丸棒と図面です。
 バンドソーで切断します。
 割出し台をフライス盤に載せて等間隔にラジアル方向の穴あけ加工を施します。
今回の機構はこの割出し台がないと製作は不可能と言えます。
 ハイトゲージでケガキをしているところです。ここでも割出し台が活躍します。
 ボール盤に割出し台をセットして穴あけ。
正直ボール盤なので精度は得られませんがないよりはマシです。
初めにセンタドリルを用いてくぼみを作り、それからドリルで穴あけを行っています。


 タップたてが必要な箇所は20箇所ありました。
 右端のフランジを作っていきます。
突切りバイトを用いてOリング溝を掘ります。
 精度が良かったのか、このように嵌めこむと固定できます。
精度の確認ができたのでバンドソーで切り出します。切り出した後は切断面を旋盤で整え、ボルト固定用の穴を6箇所等間隔に空けます。





 フランジはこのように本体に固定し1/4管用タップでタップたてを行います。
管用タップはかなり気合が必要な作業です。常に垂直が出ているか確認しながら切り込んでいきます。
 一段目のバルブユニットが完成しました。
余談ですが、アリエナイ理科ノ工作に掲載されている高圧反応容器のビジュアルに当時非常に憧れており、今回の装置はそれに近いものが有りなんとも言えない満足感と懐かしさをおぼえました。
 今回はパイプ側にも排気ポートを設ける必要があります。そのために鋼管にも別にケガキを施し穴あけ加工を施していきます。
 こちらも同様に割出し台とフライス盤で穴あけをしていきます。
以上のような作業を経てすべての部品が完成しました。











完成


 完成したエグゾーストキャノンMk.14の外観です。
左端が一段目のバルブ部分、右端部分は今回は密閉します。すなわち二段目にあたるメインピストンは今回内蔵しておらず、射撃はできません。
一段目のみの動作確認ができればよいとして今回は省略しました。

我ながらプロトタイプにはもったいないビジュアルだと思っています。やはりフランジ構造はカッコいい。

排気ポートです。この部分からメインピストン後部の圧縮空気を一気に抜き去ります。
今回はΦ10の穴を等間隔に8箇所設けました。穴の面積の合計は従来のエアカプラリリースの時の面積の13倍程度に相当します。
またΦ100鋼管を用いた場合、ノスドリルを用いてΦ15の穴を8箇所ほどになるのではと構想しています。

フランジを外します。

フランジを外すと、内部には衝撃吸収用のゴム板が収められています。 

 フランジ部分、やっぱりかっこ良い……

内部に収められたピストンです。直径の異なる二種類のジュラコン製ピストンで構成されています。コンパクトに纏めてあるため非常に軽量です。
  
シリンダー内部にはピストンを止めるための段差とエアーのポートがあります。大学の旋盤は貧弱なため、この部分の中ぐり加工に非常に苦労しました。大学選びのポイントとして、汎用旋盤の有無を確認すべきです。

動作試験

さてようやくですが動作試験です。
以下の動画を御覧ください。

このように排気ポートから内部のピストンが後退したのがなんとなくわかります。
内部機構が動作するのが外部からチラッと見えるのはロマンポイントです。


屋外での試験の様子です。圧力はおよそ0.8MPa、タンク容量は400mlほどです。
改めて説明しておきますが、この射撃音は手元の8つの排気ポートからのみ生じる音であり、先端は閉じたままです。
実際この機構は従来のエグゾーストキャノンのそれと大きく変わらないため、排気性能は小型のエグゾーストキャノンのそれと同等です。爆音も伴う勢いのある排気で、1段目の排気としてはまったく申し分ない性能です。

Φ100キャノンにおけるメインピストン後部の排気しなければならない体積は約600mlであるため、今回のバルブでも、そしてより大型化したものであれば全く問題なくメインピストンを駆動させることが可能と思われます。

以上より今回考案した機構の実証試験は成功ということで、次機Mk.15の構想を練っていきたいところです。
(しかしすでにもう大学四年生になってしまったため先は全く見えません…)


Webサイト UZM Labについて

それともう一つ、このBlogとは別にWebサイト版のUZMLabがあるのはご存知でしょうか?
blogだけでは情報の価値が下がってしまうため、エグゾーストキャノンについて基礎から応用までをまとめたサイトを製作中です。
実は2012年に着手した計画だったのですが、中途半端になってしまっていたため今回改めて力を入れて編集しなおしています。動作機構等のページはすでに完成しているので是非御覧ください。(実は今のところTravel Reportの記事が一番読み応えがあります。京都と秘封好きな方は是非)
UZM Lab

では最後にもう一度Mk.14の写真を載せておきます(カッコいいので)
それでは…(クリックで拡大できますよ…)

2014年3月1日土曜日

LEDcubeを作ってみる。



どうもお久しぶりです。lokiです。
久々にまたブログ書きたいなと思ったのですが特に書くネタがなかったので突貫でLEDcube作ってみました。すでに色んな人が作っていますが作ってて楽しかったので工程を書いてみます。今日の朝から始めて、一日で出来たのですぐでした。

2014年2月11日火曜日

エグゾーストキャノンMk.13完成、そしてTVに出ました(キャノンが)

こんにちは、yasuです。
ようやく春休みになりました。大学四年進級前の春休みということで、悔いのないように工作していこうと思います。

さて、前回の記事で途中まで触れていたMk.13ですが、実は設計から9日で完成していました。あの規模のキャノンでは過去最速です。
早速外観から見ていきましょう。


外観

前回の記事に掲載したCADでのモデルとほぼ同じものが完成しました。
後部のAEV保護メッシュがクールです。
全長800mm、容量は1.5Lほど。

ノズル

ノズル部分は、前回の記事で述べたように可能な限り大口径な設計としました。
Φ35mmと大口径なため迫力があります。

 またこのようにノズルには1 1/4の管用ネジが取り付けてあるため、様々な拡張アタッチメントを接続することが可能です。今後のノズル開発にも容易に利用できる実験機となっています。

AEV

また今回のコンセプトは実験機であるため、このようにメインピストンとAEV間のチャンバーには1/8インチ4系統のポートを設けてあります。
エア供給、排気ポート、圧力計、もうひとつは安全弁等が想定されます。

ノズルの大口径化に伴い、AEVもΦ32の大口径となっています。
写真ではAEVピストンは線径2mmの固定用Oリングを用いたものですが、排気の勢いで溝から吹き飛ばされるという不具合があり、現在は線径3.5mmの移動用Oリングを用いたピストンに換装してあります。

AEV保護メッシュを取り付けたAEV部分ですが、かなり個人的にデザインが気に入っております。
この部分は高速で後退してくるAEVピストンを保護するためだけでなく、後端のプレート(黒のナット3つで固定されているジュラルミン製のそれ)にはAEVをシリンダ―中央に保持する役割が有ります。この部品を追加したため、後退してきたピストンは極めて安定して保持され、停止した衝撃でピストンが曲がったりなどの故障を防ぐことができます。

発射動画


組み上げて空圧ライン等を接続するとこのようになります。
発射シーケンスをまとめた動画を以下に示します。
 このような感じで射撃が可能です。
また今回ノズルとして塩ビ管を接続し、衝撃波管モードを再現してみました。

衝撃波管とは

衝撃波管(しょうげきはかん、ショックチューブ、: shock tube)は、管内に発生する衝撃波を利用して、主として気相中の燃焼反応を研究するための実験装置である。衝撃波管およびショックトンネルなどの類似装置は、他の実験装置ではデータを得ることが困難であるような、広範な温度圧力範囲に渡る流体力学研究にも使用することができる。
Wikipediaより引用
と使用用途は上のとおりです。原理としては単純で、高圧の流体を低圧の流体へ隔膜の破壊、或いは急速に開放される機械式弁を用いて急激に導くと、低圧側へ高圧側から衝撃波が発生するというものです。
要するにキャノンの先にパイプをつければいいというわけです。
実際に機械式弁を用いた衝撃波管の構造はエグゾーストキャノンのそれと全く同様の構造となっています。




動画の音声ではなかなか判断しづらいですが、実際に操作している人間には、明らかな差が確認できました。ノズルなしではピストンの開放速度がそのまま音の立ち上がりに反映されますが。しかし長いノズルを設けて衝撃波管を再現した場合では、より立ち上がりが鋭くなり、キレの有る衝撃が開口端より発生します。

トリガー方法の改良

先ほどの動画では、AEVチャンバーに接続されたエアダスターを作動させることでチャンバーを排気し、AEVを駆動させていました。しかしその方法では排気速度が遅いのでより高速なバルブを製作することにしました。

原理としてはMk.11の時に使用したバランスバルブと同様です。しかし今回はそのバランスバルブをエアを用いてより高速で駆動させる仕組みを採用してみました。
このようにMk.11のそれと比較してやや大型になっています。
左端にワンタッチ継手を接続できるようにしてあり、この部分にエアーを送り込むことでバランスバルブを高速で駆動させます。

内部はのように真鍮とOリングで構成されています。1日で作りました。

 部品を接続するとこのようになります。発射シーケンスはより複雑になってしまいましたが、実験機なのでよしとしましょう。

実際に射撃を行った様子は以下です。

この様によりキレの有る射撃を実現することが出来ました。

日本テレビ「アソビラボ」への装置製作協力


さて、このMk.13ですが、実は某TV局の番組に使用するために制作されたものであります。日本テレビの「アソビラボ」という番組で「ミライの豆まきを実現する装置を作ってくれないか」との依頼を受けて設計を行っていたのです。

放送の様子はこんな感じでした。
http://megalodon.jp/2014-0211-1521-37/www.ntv.co.jp/asobi/

要は大流量エアーで豆を高速で射出する装置ということです。基本的な構成としては、モスカートとか呼ばれるエアガン用のそれと同様です。

撮影時の裏話とか…

収録スタジオが某日テレ本社ビルの最上階ですごかった(田舎者感)

最上階だけ合って都内が見渡せます。エレベータの上昇速度もすごかった(田舎者感)


さて、肝心のMk.13の方はといいますと…





















とてもファンシー…




 ファンシーなボックスの中にはこのようにMk.13が設置してあります。ここから豆を射出し、風船で制作した鬼ヶ島の鬼どもを木っ端微塵にします。(写真で見てわかると思いますが、バレル先端にはモデルガンのようにボルトが刺してあります。某法律対策です)

撮影の様子はこのような感じ。見事風船を破壊することができ、収録は無事終了したっぽいです。

ただこの番組、宮城県では放送されないようで、
1/30日のオンエアだったのですが、僕はまだ一度も見ていません…

このような感じで、エグゾーストキャノンを用いた特殊装置等の製作も可能な範囲で引き受けて行こうと思っておりますので、何か構想が有りましたら連絡をお願いします。


それでは長くなりすぎたのでこんな所で…